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【米国株購入:パランティア】シリコンバレーの”ドン”が率いる国際諜報企業

どうもユビワンです。2021年1月下旬からの米国長期金利上昇に伴って、米国株が暴落しました。

長期金利と株価は相反すると言われており、株価が下がったこのタイミングで次なる投資先を仕込みましたので、今回はそのお話をできればと思います。

2021年1月下旬より長期金利が急上昇している(出典:bloomberg.co.jp)

株式投資をしていると必ず暴落局面を目の当たりにするのですが、それの受け取り方は人それぞれのように思います。多くの人は自身の資産が減少することにショックを受ける。一方で買い時と捉えて虎視淡々と次の目を探す。ちなみに、私は完全に後者です。

株価の下落を傍目に投資対象を検討しておりました。そこで購入したのが「パランティア」です。この企業は昨年上場を達成したテック系グロース株の注目株と捉えてます。おそらく、ご存知の方も多いのではと思います。

今回はそんなパランティアについて書いてみたいと思います。

パランティアとは

パランティアは2003年5月にピーター・ティール、ネイサン・ゲティングス、ジョー・ロンズデール、スティーブン・コーエン、アレックス・カープによって設立された米国のビッグデータ分析企業です。
本社所在地はコロラド州デンバーにあります。

PALANTIRは、データ駆動型の事業運営と意思決定を可能とする先進的プラットフォ ームを構築する世界的なソフトウェア企業です。弊社は 、多くの政府機関、民間企業、非営利組織を顧客とし、そのミッションを達成する方法を大きく変革するために取り組んでいます。


主な取引先は米軍・国防総省・FBI・CIA等の政府機関と言うことで、これまで紹介してきた企業とは経路が全く違いますね。パランティアは2020年9月末にIPOをしております。

パランティア日本-公式ホームページ

なお、IPO(株式公開)価格は7.25ドルで、本記事を書いている2021年3月12日時点で25.72ドルなので半年で3〜4倍値上がりしています。

上場後、株価は大きく値上がりしている(出典:forbesjapan.com)

パランティア社の主なサービス

パランティアのサービスは大きく2つです。上述した政府系機関に対して提供している「」と、民間企業向けに提供している「」になります。それぞれの詳細を以下に記載します。

パランティアが提供するサービス1:GOTHAM(ゴッサム)

1つ目は政府機関に提供される「GOTHAM」です。

様々なデータを統合・整理し、さらに解析することでデータ要素間の相関図として視覚化することができる。
と言ってもなんだかよくイメージが付きにくいので、以下に事例を記載します。

パランティアが提供するサービス2:FOUNDRY(ファウンドリー)

もともとは政府機関を取引先としてサービス提供していたパランティアですが、2011年より一般企業向けにサービス提供を開始し始めています。そして、その提供サービスがFOUNDRYになります。

あらゆる種類のデータ アセットを1か所に統合し、技術・知識・能力を 問わず、企業・組織内のあらゆるユーザーがアクセスして利用できる環境を提供します。これによって、組織がデジタルトランスフォーメー ションを実現し、「コネクテッド カンパニー」 に進化することができます。

パランティア日本-公式ホームページ

うーむ、なんだが凄そうだけど、難しい。サイトを見ると以下のようなイメージ図と導入前後の変化感が記載されておりました。

イメージ:before → after(出典:palantir.com)
ビフォー (PALANTIR FOUNDRY導入前)アフター (PALANTIR FOUNDRY導入後)
×データが散在し連携されていない○関連するすべてのデータアセットの接続・統合を確立
×オペレーション部門と分析部門の連携がない○分析とオペレーション間、さらには業務の意思決定者間の連携を確立
×アナリティクス(分析)がビジネス上の
具体的価値をほとんど提供できていない
○部門間での学習と迅速な意思疎通を実現
×古い情報や“勘と経験”に基づいたオペレーション○経営陣から一般社員まで、すべての階層でデータに基づい
た業務遂行を実現
×部門間の意思疎通の不足○全組織規模のセキュリティモデルに対するアカウンタビリ
ティ(説明責任)を確保
×人の手に頼った業務が多い○ルーチン業務と業務革新の双方に要するコストの削減を実現
×増加し続けるイノベーション(革新)のための投資費用

パランティア社の株を購入した理由

私がパランティア株を購入した理由は2つあります。実はこの会社、直近の決算が当初見込みを下回っており、株式購入の際に一番意識すべき決算に幾ばくかの懸念があります。ただし、そのネガティブ要因を覆すだけのポテンシャルがあると思い購入にいたしました。

理由1:創業者が”超”大物の連続起業家

IPOまもないベンチャーは実績もないため、初期は企業に対しての信頼度が低いです。企業自体に実績がない状況で何を信頼すれば良いのか、それは起業者です。どんな人がその会社を設立したのか、会社に実績はなくても起業者の実績が素晴らしければ、その会社自体も信頼しても良いはずです。とすると、この人よりも信頼できる人はいるのでしょうか?

出典:president.jp

この方。もはや、このポーズだけで株買う価値あるのでは?と思えるほどの大物(ラスボス)感。ピーター・ティールはペイパルマフィアの”ドン”と呼ばれており、シリコンバレーはもちろん、ドナルド・トランプ(前アメリカ大統領)にも影響力を与えるほどの大物です。その経歴は素晴らしいもので、ざっとこんな感じです。

ピーター・ティールの経歴
ドイツで生まれ、アメリカで育つ
スタンフォード大学で哲学を学ぶ
ロースクールで法学博士を取得
法律事務所や金融機関を経て、PayPalを創業
PayPalをeBayに15億ドル(約1,500億円)で売却

理由2:ビックデータを取り扱う企業であり、取り扱うデータが膨大

2つ目の理由は、パランティアがビックデータ分析企業であり、取り扱うデータが多種多様で他社が介在できないような情報を取得することができる(=優位性がある)からです。

パランティアは創業からわずか数年で優れた情報解析システム『Xキースコア』を開発し、めざましい実績を上げております。最たるものは、CIAが血眼になって探していたイスラム過激派『アルカイダ』のトップで、米同時多発テロの首謀者と目されたオサマ・ビン・ラディンの追跡任務へに協力し。同社はこれを見事にやり遂げ、ビンラディンは2011年5月、パキスタンにおいて発見され、射殺されております。

こうしたことが評価され、パランティアは米情報機関の御用達となり。CIAを筆頭にNSA(米国家安全保障局)、FBI(米連邦捜査局)、さらにはDIA(米国防情報局)などを顧客として獲得したのです。